子どもが「自制心がない」と悩んでいる方へ
自制心に関するページ内容
自制心の鍛え方について
解説します。
自制心の強い子どもは、
遊びや娯楽を我慢して、
勉強することができます。
成績も上がりやすいです。
またニュージーランドの研究から、
将来収入が高く、健康状態もいいことが
わかっています。
著書「子どもの発達格差(森口祐介)」と
1万組以上の親子をサポートした
私の経験をもとに自制心のの鍛え方を
まとめました。
目次
なぜ自制心が強い子どもは将来幸せな人生を送れるのか?
自制心とは、
「自分の感情や欲望などを
うまく抑えたりコントロールしたりする
気持ちや精神力」のことです。
この「自制心」が強いと、
幸せな人生を送ることができます。
ニュージーランドで行われた研究を見てみましょう。
※参考書籍:「子どもの発達格差(森口祐介)」
ニュージーランドで、
ある年に生まれた1000人の赤ちゃんを対象に、
その後どういう人生を送ったかを調べました。
その結果、
「自制心が高い子は、大人になってからの
年収、職業、健康状態などもいい」
ということがわかりました。
※書籍では「自制心」ではなく、
「実行機能」と表現しています。
これは一体なぜでしょうか?それは、
気持ちをコントロールできると、
目標が達成しやすくなるからです。
たとえば、
- 嫌な校則を守れる⇒退学になりにくい
- 体に悪い食べ物を我慢できる⇒肥満になりにくい
- 欲しいものがあっても我慢できる⇒無駄遣いしない
- 遊びを我慢できて仕事を頑張れる⇒給料がいい
では、この「自制心」を伸ばすには、
どうすればいいのでしょうか?
子どもの自制心を強くするのは経済力、信頼性、自発性
子どもの自制心を
強くするためには、
- 経済力
- 信頼性
- 自発性
この3つが必要です。
それぞれ詳しく説明していきます。
①経済力
家庭が貧しく、「明日食べるものがないかもしれない」
という状況だとします。
このとき、目の前に食べ物が出てきたら、
食べるなと言われても自制できるわけがありません。
我慢すると、命に関わるでしょう。
こういった理由から、自制心を持つには
ある程度の経済力が必要となります。
②信頼性
これは親がいるなら親、
いないなら親の代わりになる人との信頼関係のことです。
この信頼性がないと、
自制させることはできません。たとえば、
「宿題終わったらゲームしてもいいから、先に宿題しなさい」
と言われても、
「どうせゲームやらせてくれないくせに」と思ってしまうからです。
子どもは、我慢してまで宿題をしようという気にはならないでしょう。
③自発性
自発性とは、
「自分で目標を決めて達成するために行動する」
力です。
たとえば、
「テストで400点取る」「そのためにゲームは我慢する」
という目標を決めたとしましょう。
自ら決めたことであれば、自制できる確率は上がります。
しかし、「400点取りなさい」「勉強しなさい」と、
親があれこれ言っていたら、やる気はなくなるでしょう。
もちろん悩んでいるときにヒントを与えて気付かせたり、
困っているときに助けたりすることは必要です。
しかし、親から勉強しろと言われてやる子よりも、
自分から勉強しようと思う子の方が自制心は育ちます。
自制心を養うための、
経済力、信頼性、自発性。
これらは、どのように上げていけばいいのでしょうか?
信頼できる親子関係を作り、自発的に取り組めるサポート
ここでは、
信頼性、自発性についての
上げ方を解説していきます。
まず信頼性を養うために
必要なのは、
「良好な親子関係を
つくること」です。
いちばん身近な親を信頼できないと、
他人を信頼することはできないでしょう。
そのために意識すべきことは、
「子どもの要求をできる限り聞くこと」です。
これを聞けば聞くほど、
子どもは愛情を感じるからです。
親のことが大好きになり、
信頼するようになるでしょう。
しかし、聞いてもいい要求とダメな要求があります。
暴言を吐いてきたり、理不尽な要求をしてきたりしたときには、
毅然とした態度でハッキリと断りましょう。
良好な親子関係ができたら、
次にやるべきことは
「自律トレーニング」です。
たとえば、
- やりたいことを我慢して部活を頑張る
- Youtubeを15分我慢して勉強をする
このように我慢する経験をさせましょう。
自制心は、最初から備わっているものではありません。
少しずつ我慢する経験を通して、
備わっていきます。
この2つのステップを、
正しい順序で行っていくことが大切です。
向社会的行動(思いやる力)を増やすと未来は明るくなる
最後に、
「向社会的行動」について
お伝えします。
向社会的行動とは、
「思いやる力」のことです。
人を思いやるということは、
一旦自分の利益を犠牲にして、
人の利益を優先できるということです。
つまり、自制心がないとできない行動でしょう。
そして、自制心と同じく、
この行動ができる子ほど、
将来の経済力が高く、健康状態も良くなることが、
調査からわかっています。たとえば、
- 友達にお弁当を分けてあげる
- 急いでいるときに困っている人に道案内をする
こういった行動ができる人は、周りから好かれます。
すると自分が困ったときに周りから助けてもらえます。
その結果、学力が高くなったり、
心が健康になったりするのです。
ではこの「思いやる力」はどうしたら伸びるのでしょうか?
参考書籍の中では、
みんなで協力して問題を解決するような映像
(たとえば「トイストーリー」)を見るのがいい
と書いてありました。
子どもはいい影響を受け、高社会的行動が増えるからです。
また、親自身が「思いやる姿」を
見せることも大切です。
子どもは親の背中を見て育つので、
親の行動を真似するようになるからです。
自分の利益ばかり考えて行動するのではなく、
周りのことを考えてする行動が、
後々自分や子どもの幸せにも返ってくると考えていいでしょう。
信頼性を築く最も簡単な方法とは?
ここまでに、
「信頼性を養うためには、
良好な親子関係が必要」
とお伝えしました。
ただし、思春期で反抗的な子どもと
良好な関係になるためには、
ちょっとしたテクニックが必要です。
親が対応を間違えてしまうと、
反抗がひどくなったり、逆に引きこもってしまったり
ということが起こってしまうからです。
そういった問題が起こる前に、
思春期の子どもの特徴を
理解してあげることで、
信頼性を築きやすくなるでしょう。
そこで、現在私が無料で配信している
「思春期の子育て講座」が
参考になるかと思います。
思春期の子どもの特徴だけでなく、
子どもと会話を続けるテクニックや
喧嘩することなく勉強させる方法
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