わが子がアスペルガー症候群かも!と思ったら?
アスペルガー症候群の子供の特徴のページ内容
ここでは、中学生の保護者向けに、
アスペルガー症候群の子供の特徴について
解説します。
アスペルガー症候群には、
主に4つの特徴があります。
この特徴に当てはまっているチェックすれば、
ある程度判断ができます。
もしこのチェックテストに該当するなら、
一度心療内科を受診されても良いです。
逆に当てはまらなかったら、
ただ親子関係が悪いだけと判断できます。
またもしわが子に
アスペルガー症候群の疑いがある場合、
やるべき対応方法についてもまとめます。
目次
アスペルガー症候群の子供チェック診断テスト
最初にお伝えします。私は精神科医ではありません。
ここでお話しする内容は、
私が元々公立の中学校教師として、
1000人以上の子どもたちと
向き合ってきた過程や
その後思春期の子育てアドバイザーとして、
年間3000人以上の親の
サポートをしてきた結果から
導き出した経験則になります。
これを理解したうえで、
読み進めてくださいね。
もし次の10個の質問の中で、
5つ以上に該当するなら、
アスペルガー症候群の可能性があります。
条件1 | 学校で友達を作るのが苦手 |
---|---|
条件2 | 周りから嫌われていると感じている |
条件3 | 先生や友達から「意地悪だね」と言われる |
条件4 | 異性から「気持ち悪い」と言われたことがある |
条件5 | 勉強や部活で何度も同じミスをする |
条件6 | 先生から「自分で考えて行動するのが苦手」と言われる |
条件7 | 跳び箱や縄跳びができない |
条件8 | 何を考えているのかわからない時がある |
条件9 | うるさい場所に行くのが苦手 |
条件10 | 服や食事のこだわりが強い |
もしこれらの条件のうち、
5つ以上に該当するのであれば、
アスペルガー症候群の可能性があります。
ただこれはあくまでも傾向なので、
悲観的になる必要はありません。
私自身も3,8,9,10の傾向があります。
人間であれば誰しも、
1つや2つは該当することがあります。
その症状が少し強いというだけなのです。
気にしすぎないようにしましょう。
対人関係に影響がある4つの特徴を理解して対応しよう!
アスペルガー症候群には、主に4つの特徴があります。
人によって症状が強い特徴と
弱い特徴があるので、
なかなか判断しにくいのが現実です。
そこでまずは、
この4つの特徴の概要だけでも、
理解しておくとよいと思います。
特徴①社会性が低い
友達を作るのが苦手というのは、
まさにこの特徴が招いている症状です。
言い換えるなら、
- 人と接するのが苦手
- コミュニケーション力が苦手
ということです。
それほど仲良くない人に対して、
なれならしく接してしまうことがあるので、
空気の読めない子どもと見られてしまいます。
特徴②言語力を養うのが苦手
アスペルガー症候群の子どもは、
言語力を養うのが苦手です。
そのため中学生になっても、
小学生が使う言葉を使うことがあります。
また冗談と本音の区別がつきにくかったり、
相手の話を聞かず一方的に話し続ける
というようなこともこの特徴に含まれます。
特徴③五感が他人よりも敏感
視覚、聴覚、触覚、臭覚、味覚、
人間はこれら5つの感覚を使って生きています。
アスペルガー症候群の子どもはこの感覚が、
他の子よりも敏感なことが多いです。
そのため、体に触られるだけで嫌な顔をしたり、
うるさい場所に行くとパニックになってしまったりします。
逆に運動の感覚と温度の感覚が鈍く、
走ることや跳び箱などが苦手な子が多いです。
特徴④想像力が乏しい
アスペルガー症候群の子どもは、
想像力が乏しいことが多いです。
何か予定が変わったとき、
そこで起きる出来事などが想像できません。
そのため、パニックになってしまうことがあります。
あと学校のルールなどを守るのも苦手です。
これは自分の中で作られたルールを超えると
想像ができないからです。
これら4つの特徴が、
アスペルガー症候群の子どもの特徴です。
この特徴があるため、
対人関係が苦手になってしまう子が多いです。
参考までに、
アスペルガー症候群などの発達障害は、
最近定義された障害です。
一昔前までは「ちょっと変わった子」
という表現をされていただけで、
「障害」とは言われていませんでした。
自閉症、高機能自閉症、自閉スペクトラム症との違い
アスペルガー症候群と一緒に
よく聞く言葉があると思います。
- 自閉症
- 高機能自閉症
- 自閉スペクトラム症
の3つです。
この3つは、似ているようで少し症状が違います。
まずはこちらの図をご覧ください。
2013年から、
自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群
をまとめて「自閉スペクトラム症(ASD)」と呼ばれています。
次に、こちらの図をご覧ください。
症状 | 自閉症 | 高機能自閉症 | アスペルガー症候群 |
---|---|---|---|
知的障害 | ある | なし | なし |
言語の遅れ | ある | ある | なし |
コミュニケーション | 非常に困難 | 困難 | 少し困難 |
このように、
知的障害や言語障害の有無によって、
名前が異なります。
コミュニケーションに困難があるのは、
共通していることです。
学校の先生にお願いすべき2つのポイント
もしお子さんがアスペルガー症候群の可能性があるとしたら、
まず学校の先生と連携しましょう。
お子さんは、
あなたが考えているよりも、
学校での生活が窮屈です。
その結果学校を飛び出して、
家に帰ってくる可能性があります。
そうなってからでは大変なので、
予め先生に次の2つを伝えるようにして下さい。
①何かあったらすぐに連絡をもらう
私はもともと公立の中学校で働いていました。
だから学校側の気持ちがよくわかります。
学校側にとって一番つらいことは、
「親の理解がない」状況です。
アスペルガー症候群の子どもの場合、
何かうまくいかないことがあるとパニックになり、
教室に入れなくなることがあります。
こういったときに、親の理解がないと、
その子を職員室で預からないといけません。
教頭や教務主任などに負担がかかります。
1人2人であればなんとかなるのですが、
人数が増えてくると学校が回らなくなります。
保護者の方が理解ある方で、
こういったときにすぐに迎えに来てくれれば、
学校としては非常に助かります。
また、子供本人も心強いでしょう。
自宅で1日休み、
翌日からまた頑張るという流れが、
学校にとっても子どもにとっても、
一番良い方法だと思います。
②学校での様子を定期的に報告してもらう
もう一つは学校での様子を、
定期的に伝えてもらうということです。
月に1度10分だけでよいので電話をもらい、
その月の様子を連絡してもらいましょう。
学校になじんでいるなら問題ないのですが、
あまりなじめず辛そうな状況なら、
学校を変えたり、登校時間を減らすなどの
工夫をしていかないといけないからです。
状況によっては、
特別支援学級に籍を移すことも、
検討した方がいいでしょう。
また定期的に連絡をもらうことで、
先生と信頼関係が構築できます。
先生もトラブルがあったときに連絡しやすくなりますし、
こちらもお願いがしやすくなります。
アスペルガー症候群の子どもにとって、
学校は想像以上に窮屈な場所です。
できる限り登校しやすくなるように、
先生と連携を進めるようにしてください。
自宅で絶対にやってはいけない接し方
お子さんがアスペルガー症候群など発達障害の場合、
絶対にやってはいけないことがあります。
それは「過干渉に接する」ことです。
普段学校に通っている時間というのは、
想像以上にストレスが溜まっています。
それを解消するのが自宅です。
にもかかわらず、自宅でも
- 「勉強しなさい」
- 「ゲームをやめなさい」
- 「早く寝なさい」
という言葉を乱発し過干渉にしてしまうと、
さらにストレスを抱えます。
その結果、不登校になってしまうのです。
そうなってしまったら大変なので、
自宅ではとにかく子供の気持ちを尊重し、
過保護的に接してあげてください。
また、急に予定が変わったり、
物が置いてある場所が変わったりすると、
パニックになることがあります。
勝手に物を移動するのをやめたり、
予定が変わる可能性があるなら事前に伝えたりして、
落ち着いて生活できるようにサポートしましょう。
【重要】無駄に反発しない上手な子育て術
とは言っても、過干渉って何?過保護的って?
とよくわからないかもしれません。
そこで現在私は、
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どういった対応をしていくと、
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動画で解説!!アスペルガー症候群の子供の症状の詳細編